東そのぎインターを降り、佐世保方面へ交差点をまっすぐ進むと左手に見えてくるのは、道の駅「彼杵の荘(そのぎのしょう)」。
野菜やくだもの、魚加工品、お味噌、お惣菜、アイスクリーム、お土産など、”この町ならでは”の特産品がずらりと並ぶ。その数の多さから、町の賑わいが伝わってきます。
訪れる人は、家族で食材を買いに来たり、お友達どうしでお茶したり。「観光客向け」というイメージの強い道の駅ですが、町に住む方にとっても欠かせない存在のようです。
道の駅の【みせ】記事はこちらから。
今回は、そんな道の駅を一緒に守り続けてくれる「地域おこし協力隊」を募集します。地域との結びつきの強いこの場所だからこそ、町おこし事業に関わりたい方にとっては魅力的だと思います。
ミッションはずばり、スイーツやお惣菜などの新商品を開発して、この町の「色」を引き出し、発信していくこと。

これまでたくさんの方に親しまれてきた彼杵の荘を大切に守り、この先何十年も続いていく道の駅を一緒に形作っていくメンバーを探しています。
欲しいスキルは、お菓子づくり。「専門学校を出てパティシエとしての実務経験があります!」という方はもちろんですが、そこまでの経験がなくても大丈夫。趣味がお菓子づくりで、町おこしにも興味がある、そんな方はぜひこの先も読み進めてみてください。
型に囚われない、自由な発想で
今回、彼杵の荘で募集する協力隊の主なミッションは、スイーツやお惣菜など、”彼杵の荘オリジナル商品の開発”です。

これまで彼杵の荘では、この町の特産品「そのぎ茶」をアピールしようと、抹茶を使ったスイーツを開発してきました。はちみつを入れた生地に、そのぎ茶を練り込ませた白あんがぎっしり入った「茶ちゃ焼き」や、生クリームと抹茶入りの白あんを求肥(ぎゅうひ)で包んで抹茶をまぶした、そのぎ茶づくしの贅沢な大福「茶ちゃ福」など。
というのも、この町では、県全体の約6割のお茶を生産しており、お茶が町の産業の大部分を占めています。
蒸し製玉緑茶(むしせいたまりょくちゃ)という、町に根付いた独自の製法で作られるお茶は、品質もピカイチ。「全国茶品評会」では、農林水産大賞を何度も受賞したほどです。
他にも東彼杵町には、イチゴやみかんなどの特産品もあります。町の食を支えてくれている生産者さんと触れ合いながら、どんなことができるか、ぜひあなたの自由なアイデアを膨らませてください。洋菓子でも和菓子でも、焼き菓子でもパフェでも、形にとらわれない自由な発想で。
また、最近は生産者さんの人手不足かつ高齢化のせいで、出品が途絶えてしまったスイーツもあるそうです。町の方と協力して、商品の復活やリニューアルなど、できることはいろいろありそう。
協力隊として活動するうえで一番重要だと言えるのは、「町とのつながり」。どんなことがこのまちに必要なのか、どんなことが求められているのか、どんな可能性を秘めているのか。生産者さんや出品者の方々と話をしたり、いち町民として、町のイベントやボランティアに参加したりするのも、活動のヒントにつながるかもしれません。

商品開発の場は、今年3月に新設された加工場です。必要な設備は全て揃っているので、整った環境で調理に集中することができます。また、年間約80万人が訪れるこの道の駅は、新商品のテスト販売やPRにぴったり。商品が売れたかどうかが一目で確認できるため、改善点や戦略も見えやすいのではないでしょうか。
このミッションの魅力は、ものづくりの事業を一通り経験できるところ。試作品づくりから、商品を安定して供給できるような体制を整え、さらに販路拡大のためのプロモーションまで。これまでに経験がない事でも、まずはやってみよう!と挑戦できる前向きな気持ちのある方に来てほしいといいます。
協力隊は任期が3年ですが、その後は独立も可能とのことです。「将来自分のお店を持ちたいけど、まずは力試しをしたい。」という方もウェルカム。もちろん、そのまま社員として就職も可能です。設備、材料、販路全て整っている環境で、商売について一から学んでみませんか。
「町のための活動であれば、私は応援したいと思っています。やりたいことは率先してやってほしいです。挑戦したいという気持ちのある方や、仕事を楽しんでやれる方に来ていただきたいですね。」
そう語るのは、代表取締役の岡崎 好史(こうじ)さん。前代表の父の思いを引き継ぎ、これまで先代が築き上げてきた道の駅を一緒に守っていきたいと言います。
「一に従業員。」先代の想いを引き継ぐ、新たな船長
前代表(現在は会長)の岡﨑省三(おかざき しょうぞう)さんが、2001年創業以来、大切にしてきたこと。それは、「一に従業員、二に出品者、三にお客さんを大切に」という考えでした。
社員が仕事にやりがいを持って仕事をすると、出品者やお客さんに対していい対応ができる。だからこそ、社員が満足して働ける環境を追求してきたと言います。
そしてその想いは、今年6月に取締役社長へ就任した息子の好史(こうじ)さんが引き継ぎます。
岡崎 好史さん「もちろん時代に合わせてやり方は多少変える必要がありますけど、まず、ここまで大きい会社に育ててこられた会長と部長、その2人の意思はこれからも変えずにいたいですね。」

見せていただいた資料には、「経営理念:全社員の物心両面の幸福を追求するとともに、地域社会へ貢献する」とあります。
「要は仕事が楽しめるか、ですよね。仕事をする以上、仕事で受けるプレッシャーとか、嫌なことっていうのは、仕事でしか解消できないことも多々ある。それだったら、できるだけ仕事のストレスを低減できるように、こういう会議室を作ったり、事務所を広くしたりして、仕事をやりやすい環境をちょっとずつ作っていってる最中なんですよ。」
他にも、小さい子供がいる従業員のために、毎年開催していた慰労旅行をより気軽に参加しやすい会席へと計画を変更したり。従業員との関係性や、働きやすさを意識しているそうです。
そう話す好史さんはもともと、とある商社にて勤務しており、約20年間ほど海外に住んでいたと言います。様々な事情が重なって故郷へ戻ってきたタイミングで、事業継承の話があがりました。

父が長年育んできた会社に入って、驚いたことがあったと言います。それは、「従業員さんの人柄」でした。
「企業は人なり、ってよく言いますよね。スタッフのほとんどの方は、どんな企業で働いても十分通用する方々が何人もいらっしゃるので、こんな田舎になんでこんな優秀な方がいっぱいいるんだって、びっくりしましたね。」
確かに、レジの方は気持ちよく挨拶をしてくれるし、お昼時で忙しそうなレストランでも、笑顔でテキパキとお仕事をされている印象があります。
「そんな優秀な方々を集められた会長の人となりが、今の彼杵の荘の”礎”だと思っています。」

「企業が繁栄のピークを謳歌できる期間は、わずか30年に過ぎないと言われています。」
全国道の駅が1993年に始まって、32年。創業26年目の彼杵の荘も、もうすぐその節目を迎えます。これからも続いていくような道の駅に必要なのは、目の前のお客さまを大切にしていくことと、もう一つ。この町でしかできない、彼杵の荘でしかできない取り組みを続け、発信していくこと。
まちの人々の声に耳を傾けることのできる方。これまで築き上げてこられた礎をもとに、新たないとなみを作り出していける方。自分の考えを人に伝え、形にする行動力のある方。
そんな方と一緒に、道の駅「彼杵の荘」を盛り上げていきたいです。
募集概要・応募方法
【就業場所】長崎県東彼杵町/ 株式会社 彼杵の荘
【業務内容】
1)地元理解と試作品開発
・そのぎ茶や地域食文化への理解を深め、信頼関係を構築。
・加工所を活用し、試作品の開発&テストマーケティングを実施。
2)商品化と市場投入
・試作品を正式商品化し、道の駅やイベントで販売開始。
・プロモーションや集客戦略を実行。
3)事業基盤の安定・拡大
・商品の品質向上や安定供給体制を整え、収益モデルを確立。
・新商品開発や販路拡大にもチャレンジ。
【必須経験やスキル】
※地域おこし協力隊制度を活用し着任していただきます。応募条件は下記となります。
(1) 生活の拠点を、3大都市圏をはじめとする都市地域等(過疎地域などの法指定地域を除く)から東彼杵町内に移し、住民票を異動させる者 (2) 町内に1年以上の滞在を予定している者 (3) 心身が健康で、かつ、地域協力活動に意欲と情熱を持っていると認められる者 (4) 普通自動車免許を有している者
◯こんな方に来てほしい!
普段から趣味でお菓子作りをしている方 / 喫茶店やカフェなどでのスイーツ開発の経験がある方 / 製菓学校の卒業者
【給与】月額198,709円
活動経費:活動に必要な経費は予算の範囲内で支出します。(通信費、消耗品費、備品購入費、活動旅費など地域おこし協力隊推進要綱に基づいて町が適正と認めたもの。家賃補助と車両リース料など役場が直接支払う項目分は差し引かれます)
【雇用形態】企業派遣型地域おこし協力隊(雇用先:株式会社 彼杵の荘)
※地域おこし協力隊の業務に差支えない範囲で兼業、副業を行うことができます。
・稼働時間:9:00~17:00の7時間×週5日
・任期:1年単位で更新し、最長3年
・福利厚生:各種社会保険完備,支援活動に必要と認められる車両・物品等の貸与
【募集者/主催者】
長崎県東彼杵町役場 総務課 企画係 「地域おこし協力隊」募集事務局
Mail:higashisonogi@etic.or.jp
【お申し込みについて】
■申込受付期間:令和7年10月1日(水)〜令和7年11月12日(水)
■選考の流れ
(1)第1次選考【書類選考】
下記提出書類を受付期間内に問い合わせ先の記載メールアドレスまでメールにてお送りください。
<提出書類> エントリーフォーム ・住民票(スキャンデータ等をPDFにしてお送り頂きます)
(2)第2次選考【面接】
第1次選考合格者については、面接による第2次選考を「東彼杵町役場」にて実施します。
日時:11月中旬~12月上旬 ※日程調整は書類選考通過者と事務局にて調整の上、決定致します。
場所:東彼杵町役場
(3)その他
※選考経過及び結果等に関するお問合わせにはお答えできません。 ※応募に係る経費(書類申請費用及び面接時の交通費など)はすべて応募者の自己負担となります。 ※選考の流れや手法等については変更される可能性がありますのでご了承ください。
■問い合わせ・応募先
東彼杵町役場 総務課 企画係 「地域おこし協力隊」募集事務局
Mail:higashisonogi@etic.or.jp
■応募方法
応募希望者の方は上記メールアドレスに名前・ふりがな・現在の居住地(現在、 住民票がある場所)を記載の上、メールをお送りください。事務局にて確認次第、 エントリーフォームを事務局よりお送りします。
 
                          