「のとと、わたしと。」タイトルとロゴと能登の話

イベントレポート

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  • 岡田有紀

    岡田有紀

イベント写真

2024年10月26日(土)、27日(日)の2日間、長崎駅前のかもめ広場にて「のとと、わたしと。」というタイトルで能登半島復興イベントが開催されます。 能登・長崎双方の魅力を商材やサービスを介して伝えると共に、震災により被害を受けた能登の現状、復興状況などを知る機会として、現地からのメッセージや関わる方々の想いを届けていくイベントとして企画されました。

【日 時】10月26日(土)、27日(日)
【場 所】アミュプラザかもめ広場、多目的広場
【主 催】九電グループ
【協 力】金沢大学産学融合研究会 / 東彼杵ひとこともの公社 / アミュプラザ長崎 / 長崎市

ロゴデザインは、石川県かほく市を拠点として活動しているアーティスト・饅頭VERYMUCHさん
(通称:饅頭さん)。全国津々浦々、個展やイベントなどで作品やグッズを発表・販売されています。

饅頭さんは、元旦の能登地震発生直後に「能登半島地震 勝手に応援 のっとととの、とっとプロジェクト(通称:能登とととプロジェクト)」を立ち上げました。

地震発生時、饅頭さんの住む石川県かほく市は震度5強。立っていられないほどの揺れで、自宅の食器棚からは皿たちが飛び出し、バリンバリンと割れたそうです。

「能登の状況を知って、元旦は眠れない夜を過ごしました。翌日の朝から、消防車のサイレンが何時間も鳴り止まないんです。大通りへ出て見てみたら、県外から駆けつけた何十台もの消防車や救急車の隊列が、能登へ向かう音でした。それを見て胸が熱くなり、自分にもできることがあるんじゃないか?と、まずは支援物資の提供を呼びかけました」と、饅頭さんは支援プロジェクトを始めたきっかけを語ってくれました。

それから現在に至るまで、プロジェクトの仲間たちと物資支援・炊き出し支援・現地でのボランティア活動・各地での能登トークなどの被災地支援活動を行っています。

能登では、10月末現在でもまだ避難所で生活している人が多くいらっしゃるそうです。
饅頭さんたちは、避難所の方々や被災者の方々と直接連絡を取り、その声に寄り添いながら活動しています。

そんな饅頭さんにつくっていただいた「のとと、わたしと。」のロゴデザイン。優しく、あたたかく、かわいらしく、そして力強いものになりました。

饅頭さんに、ロゴに込めた想いを聞きました。


能登の復興は、能登の力だけでは成し遂げられません。

能登を想ってくれる人、能登を支えてくれる人や団体など、
「能登と〇〇」が揃ってはじめて、復興への道がひらけています。

壊れた街、崩れた山、隆起した海岸、
失われた財産や歴史、手仕事は、数え切れないほどです。
それでも、能登の人は辛抱強く、助け合って生きています。
その勇気をくれるのは、離れていても寄り添ってくれている人たちです。

復興途上の豪雨災害により、能登はさらに打ちのめされました。
それでもなんとか立ちあがろうとしている人たちがいます。
その気持ちを支えているのは、やはり人と人とのつながりです。

顔と顔を合わせて、心を合わせて、
折れそうな心を保ち、どうにか踏ん張っています。

それぞれの想いと、そこから生まれたつながりを胸に、
手と手をしっかり握り合って、先に進んでいこう。

手書き文字で書いた「わたし」は
一人一人それぞれ異なった筆跡があるように
一人一人それぞれの「わたし」が、
能登を思い、寄り添っていくという
サインでもあります。

機械的にまとまったロゴではなく、
どこまでも人間くさく、地に足をつけて、
私は、能登とつながっている。

長崎から能登までは、約1,000km。
どんなに遠くても、みなさんのエールはしっかりと届いています。


会場で上映されるムービーには、現在も能登で奮闘する方々の姿が映し出されています。

震災・豪雨災害に負けず、被災しながらも前向きに動き続けている方々です。

そのムービーの中に登場する、能登の人たちからのメッセージも、ぜひ見てほしいもののひとつです。

それは、「待っとるわいね。」

石川の方言で、「待ってるよ」「待ってるんだからね」というニュアンスの言葉です。

この言葉は、ムービーを作成してくれた写真家の中村紀世志さん山田聖也さんが、ムービーの中で発信したいメッセージとして考えてくれたもの。中村さんは石川県出身ということもあり、震災後に帰省して感じたことを地元の言葉で伝えたい、と提案してくださいました。

地震発生直後、「能登に来ないで」のメッセージが自治体やメディアから強く打ち出されました。緊急車両の邪魔になるから、渋滞を引き起こしてしまうから、などの理由で、能登へ向かうルートは大幅に制限されました。

饅頭さんたちも、最近になってもまだ「もう能登に行ってもいいの?」「行ったら邪魔になるんじゃないかと思って…」と尋ねられることがあるといいます。

現在の能登は、大部分で断水・停電が解消し、飲食店やスーパー・宿泊施設など営業を再開している店舗も多くあります。新しいお店がオープンしたり、週末にはイベントが開催されたりと、にぎわいも取り戻しつつあります。

「忘れられるのがいちばん怖い」。

饅頭さんは、被災者の方からそう伝えられたそうです。

実は、この手書きの文字たちは、饅頭さん率いる能登とととプロジェクトで交流のある珠洲市の避難所のみなさんが書いてくれたもの。ひとつひとつ、まるで声が聴こえてくるかのような、胸を打つ言葉です。

能登へ思いを馳せること、能登へ行くこと、能登の話をすること。

能登を、忘れないこと。

それが、いまわたしたちが能登のためにできることなんです。

【 *写真は映像に出演していただいた方々。映像制作:山田聖也(東彼杵町出身)中村紀世志(石川県出身)】

イベント会場では、饅頭さんの能登チャリティーグッズや動画制作にてお世話になった方々の商品も販売します。

能登の支援になるのはもちろん、防災に役立つグッズも!

能登の商品と合わせて、ぜひ手にとってみてくださいね。

と き

11:00〜17:00

ところ
アミュプラザかもめ広場、多目的広場

〒850-0058 長崎県長崎市尾上町1−1Google Map

料 金

無料

【場 所】アミュプラザかもめ広場、多目的広場
【主 催】九電グループ
【協 力】金沢大学/東彼杵ひとこともの公社/J R九州グループ

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