
解体されてしまった記憶の先に、未来の文化をつくる
長崎県東彼杵町(ひがしそのぎちょう)は、かつて捕鯨の荷揚げ拠点の港町として栄え、茶の文化とともに歩んできた町です。
数十年ほど前までは、活版印刷所や酒蔵、古い商店建築が点在し、町には文化の気配がいたるところにありました。しかし、時代の流れとともに、それらの多くが解体され、気づけば文化の香りが少しずつ薄れていったように感じています。

だからこそ、私たちは今、もう一度立ち止まり、“文化とは何か”を見つめ直したいと思うのです。そして、空き家や遊休施設という、かつての営みの残像を舞台に、次の時代の文化を、ニューカルチャーとして育てていきたいと思っています。
空き家・遊休施設を、文化の発信地に

空き家・遊休施設活用プロジェクトリーダーを募集します。
今回募集するのは、空き家や使われなくなった施設を活用しながら、この町にあたらしい文化の流れをつくるプロジェクトの担い手です。単なる利活用ではありません。空間そのものを「文化が芽生える場」に変えていく、創造的な仕事です。このプロジェクトは、空家等管理活用支援法人に認定された「一般社団法人東彼杵ひとこともの公社」と、企画・編集を担う日々研究所株式会社が共同で推進しています。空き家を「資源」として見立て、地域の文脈を読みときながら、新たな営みを立ち上げていくプロジェクトです。

たとえば──
解体を待つ古民家に、アーティストが滞在できるレジデンス機能を。旧店舗を、地域の人々と編集・発信を行う“まちのメディア拠点”へ。使われなくなった建物に、静かな営みを重ねる「まちの余白」のような場所を。風土や地域資源を活かした映像制作・映画上映を。
過去の喪失をただ悔やむのではなく、未来にわたる“文化の地層”を、いま、ひとたびともに育てていきましょう。
東彼杵町という風土

町を歩くと、港の風が吹き抜け、遠くに茶畑の縁がやさしく連なっています。
この町は、人口7千人あまりの小さな町ですが、編集者が移住し、小さな本屋を開こうとしていたり、カフェや宿も点在しています。町のなかに、創造を受けとめる“やわらかさ”がある。だからこそ、新しい文化が育つ素地があるのです。

こんな人に、来てほしい

空き家や遊休施設の利活用に関心があり、文化や創造の視点からその可能性を探求したい方。空き家を活用して文化をあらたにつくることに、関心と覚悟がある方。建築、デザイン、編集、企画など、何かしらの創造的スキルを持っている方。古いものにリスペクトを持ちつつ、新しい価値を見出したい方。「文化度の高い町づくり」に挑みたい方。地方のなかに眠る可能性を、未来につなげたい方。中動態感覚から能動体へ。そんな個性的な、ひとたちが揃う町で、個性を活かしつつも仲間たちと共存できる方。過去の経験や肩書きよりも、ここでどんな未来を町のひとたちと描きたいかを重視します。

募集概要・応募方法
【勤務地】長崎県東彼杵町
【雇用形態】企業雇用型地域おこし協力隊
(雇用先:日々研究所株式会社)
【勤務日数】週5日/1日8時間
【給与】月額200,000円
(賞与あり/2年目以降昇給あり)
【福利厚生】社会保険完備/家賃補助あり
(月上限5万円)
【活動開始】令和7年8月1日(応相談)
【募集人数】1名
【任期】最長3年(1年更新)
【応募期間】令和7年7月1日(水)~7月10日(木)
【応募方法】
件名に「地域おこし協力隊応募希望」とし、本文に「氏名・ふりがな・現在の居住地」を記入の上、以下のメールアドレスにお送りください。折り返し、エントリーフォームをお送りします。
📩 higashisonogi@etic.or.jp

むすびに
文化がある町には、人が集まる。
文化が育つ町には、時間が流れる。
失ってしまったものがあるからこそ、これからの文化を、私たちの手で育て直していきたい。
その第一歩を、あなたとともに。

【お申し込み方法】
件名に「地域おこし協力隊応募希望」とし、本文に「氏名・ふりがな・現在の居住地」を記入の上、以下のメールアドレスにお送りください。折り返し、エントリーフォームをお送りします。
📩 higashisonogi@etic.or.jp