夕陽が沈むまえ、大村湾越しに西陽が差し込み、朝から肌寒く長袖を着てきたにも関わらず、思わず脱いでしまうほどの秋晴れで、まるで北風と太陽が空の上で、私の服を脱がせまいとせっせとやりとりを繰り広げているのではないかと頭に浮かべながら、黄昏時間を楽しい妄想とともに、ひさしぶりに能動的にこの文章を書いています。
2022年9月23日、DS観光列車ふたつ星と西九州新幹線かもめが長崎沿線を走り出しました。当東彼杵町では、千綿駅に毎週、金~月曜日10分間、夕陽が沈む少しだけ前に停車することとなります。JR九州の皆様には、千綿駅の青春18切符のポスターに、そして今年のDCキャンペーンではsorrisorisoをPRポスターに起用いただいたりと各種JRの企画に交えていただき、あらゆる機会で東彼杵町のPR事業にお力添えいただいております。
おかげさまで、これまでの駅舎の運営に携わった管理者の方々や地域の皆様、移住者あの皆様のお力が合い重なり、木造の素朴な無人駅から地域の観光名所へと、そして地域のプラットホームの機能も持った風光明媚な場として、地域内外の皆様に知っていただく機会をいただき東彼杵町のシンボルマークになり得たものと東彼杵町の住民として嬉しく思います。
そんな、あらゆる場面でお世話になっておきながら、さらに、今回は、事務局推薦を賜り「西九州観光まちづくりAWARD」特別賞ーNEXT CREATEーを受賞させていただきました。
受賞発表はこちらから
この賞は、西九州に根付き、魅力ある「まち」へと成長させる人物・団体を称え、地域の誇りになり、さらには旅人に感動を与えていき、佐賀・長崎で、その地域ならではの伝統・伝承を守りながら、新しい「もの」「こと」「風景」 を生み出している方々にスポットライトを当て、その土地ならではの魅力を発信することを目的として開催されております。
私たちの受賞のポイントは、地域の魅力を発信するとともに「住む」最重要課題である「働く」 トライアルの場を創り出し、地元住民と移住者の共働を生み出す。 土台のない地域で継続的・自然派生的なまちづくりの中心となっている姿は、日本各地の資産を動かすロールモデルになりうる。 とのことで、Sorrisorisoが立ち上げの頃からお世話になっている立川さんより受賞の際には、表彰状をいただきました。
また、私たちがこの受賞で得たものは、地域のみなさんで続けてこれた取り組みが評価されたこと、さらには、ご一緒に受賞された皆様とお会いし、皆様の考えや取り組みや思いを授賞式にて聞くことができ、ご教示いただけたこと、そして、普段ではお会いできないような審査員の皆様にお会いできたことです。
大賞を受賞された「嬉野茶時」和多屋別荘の小原嘉元さん「タネト」の奥津 爾さんはじめ、特別賞の「ナカシマファーム」の中島大貴さん、「マルヒロ」の馬場匡平さんと、この皆さんの中に私たちもご一緒させていただいたことは、私たちが一番、驚いております。
私たちの、受賞ポイントにある、共働・継続性・自然派生的という言葉の通り、ひとりでは成し得ない「こと」だということが重々感じれるものであり、今回の表彰は、地域の皆さんでいただいたものだということを身に沁みて感じる賞だと思っています。
2020年からはじまったこの「くじらの髭」のweb編集サイトでは、これまでのSNSなどのタイムラインでスクロールされ流れていってしまう情報発信の状態から、価値をストックする様式に移行できたことは、くじらの髭運営チームのメンバーのチーム力の賜物であります。これからは、消費される「ものごと」ではなく、消費されない「価値づくり」をなお一層深めていきたいと思っており、今年の10月からは、このロールモデルになりつつある「地域編集」というかたちをまずは、長崎県内各市町村エリアのローカルキーパーソンの皆様に共有していきます。こちらの詳細はまた近々、別途お知らせいたしますのでお楽しみに。
改めて、JR様、審査員の皆様、ご一緒に受賞された皆様、そしてこのアワード事務局やふたつ星運営にご尽力されている皆様、地域のご一緒に活動されている皆様に深く感謝いたします。
これからも「おくりもの」という感覚で。