東彼杵町を愛する青年が運営する理容室
店主の浦川政裕さん36歳。浦川理容の経営理念は「喜びと、癒し、かっこよさを提供する理容店」。1943年創業の浦川理容は、今年で77年目を迎え、政裕さんで3代目となる理容店です。
事業である理容店に限らず、政裕さんは商工会青年部でも町の事業に取り組んでいます。
そんな中で、様々な業種の仕事を体験してもらい、町に残り、仕事をしている私たちに関心を持ってほしい、就職をする際に育った場所が選択肢にもなればと地元中学生と向き合い職場体験事業を行いました。
その時に受けた質問が衝撃だったそうです。
「もし、都会の人から沢山、お金をあげるから、こっちに来て仕事をしないかと?と言われたらどうしますか?」
この質問には「政裕さんが何故、ここに残り仕事をしているのか?」という疑問を投げかけられているかと感じたそうです。これまでの経験や、育った場所で働くやりがい、そしてこれまでのお客様との関係性やお店の経緯から政裕さんは伝えました。
「私のお店はね、町の人達に助けてもらったことがあるとよ。だから恩返しがしたいとさ。町も高齢化しとるやろ?高齢化社会に適応した理容店にする目標があるとさね。ここでしかできんことだってあるとよ」と。
先代からの大切な思いも受け止め継承し、繋いでいきたいという思いから現れる言葉。そしてあたらしく3代目政裕さんが建て替えた店舗には、当時の「浦川理容」という書体や店舗デザインにも施されていました。
父が言っていた夢。
「もし、自分がお店の建て替えをすることができていたら、川が見える理容店にしたかった」
その言葉の通り、彼杵川を渡す鉄橋を行き交うJRが見える店舗の設計に父、義則さんが喜ぶ姿、笑顔が嬉しかったと語りながら自身で建て替えた店舗の運営になお一層期待が高まると語っていた政裕さん。
そんな、政裕さんの先代や家族、仲間、地域に対する愛情や情熱がこれからもまた「きっかけ」と共に、この場所に受け継がれていく姿を見届け、政裕さんの人柄と軽快な対話に引き寄せられるのでした。
改装前の浦川理容。
理容室だけでなく、浦川理容では「揉処 Momitoko」としてリラクゼーションも提供しています。女性スタッフが対応してくださるので安心して個室でゆっくりと心も身体もほぐしてくれますよ。
ひとについての詳細は以下の記事をご覧ください。