豊かな心と愛をもって考え、選択し、行動する。『上田皮ふ科』古賀結子さん

取材

写真

大村市の竹松駅から徒歩10分ほどのところにある『上田皮ふ科』。先進的なデザインの建物が目を引く皮膚科である。医院理念『クレド』に基づいた心づくしの診療が評判だ。

上田皮ふ科で医療事務スタッフとして働く古賀結子さんに、社員研修の一環として2023年4月12日に『uminoわ』にて公開取材を実施。古賀さんには人生で起きた出来事やこれからの展望、仕事への取り組み方などについてじっくりとお話しいただいた。

どんな状況でも、楽しさを見出す才能

幼少期は人見知りだったという古賀さん。小学校に上がってからは母親と祖母から水泳と書道に強制的に通わされた。最初は嫌々ながらも楽しみを見つけては、習い事に精を出す日々を送った。

中学ではバドミントン部に入部。想像よりも厳しい現実に辞めたくなってしまったが、母親からの説得で続けることに。シャトルを使えるようになってからは、部活がどんどん楽しくなっていった。また、3年時のクラスメートや担任とは深く親交を結び、現在でも付き合いが続いている。

キリスト教系の高校に進学し、入学式で先生が語った「あなたたちは神によって導かれたのです」という言葉に強い衝撃が走った。古賀さんにとっては強く違和感を感じ、深く印象に残る言葉であった。

しばらくしてサッカー部の顧問をしていた担任からマネージャーをやってみないかと誘われた。急な展開に戸惑ったがすぐにある一人の先輩に惚れこみ、マネージャーをやってみることに。

しかし「成績が落ちたらサッカー部は辞めなさい」と父親から言い渡されてしまう。そこで古賀さんは先輩への情熱をモチベーションに猛勉強し、学年1位の成績を勝ち取った。その後3年間マネージャーを続け、県大会出場も達成できた。

充実した数年間ではあったが、15歳の時に大好きだった祖母が亡くなってしまう。そして17歳の時には父親が急逝。「もっと親孝行をしておけば」と後悔や寂しさが残る出来事だった。

アチーブメントとの出会い

高校卒業後は経理として勤め始める。ここでも当時応援していたEXILEメンバーへの情熱をモチベーションにして働いた。しかし特定の社員をひいきする上司のことをどうしても尊敬できず、不信感が10年以上かけて積もっていく。

やがて体調悪化で救急搬送となり、32歳の記念すべき誕生日を入院先で寂しく過ごすことに。そして休養していた2週間で辞意が固まり退職。次のステップを目指して医療事務の勉強を始めた。

古賀さん「事務の仕事はしたいんだけど、人に喜んでもらえるというか人と触れ合う仕事がしたかったんです。それで友達に相談したら医療事務が良いんじゃない?って勧めてもらったのがきっかけですね」

やがて資格を取得し上田皮ふ科に入社。当初は人間関係に悩みながら勤めていたが、38歳の時にアチーブメント株式会社の講座を初受講し、人生に大きな影響をもたらす人と出会ったことで、古賀さんの思考が変わっていく。

古賀さん「それまではネガティブな考えを持ってたんですけど、それを相手の立場になってこう考えてみたらどうかな?とか、色々引き出してくれるところが本当にすごい人で。私の今までの考え方をガラッと変えてくれたんです。その人のおかげで仕事をする上での考え方がすごく変わったので、この人に出会って本当に良かったと思ってるし、その人みたいになりたいと思って今頑張っているところです」

仕事が波に乗り出したと思った矢先に新型コロナに感染。再び寂しい誕生日を療養中の自宅で過ごすことになってしまった。しかし病気にかかったことで、日頃助けてくれる仲間への感謝が湧きあがり、本当に上田皮ふ科で働いてよかった、仲間と出会えてよかったと心から実感した誕生日となったそうだ。

愛が動く時、不可能が可能になる

事務スタッフとして懸命に働いている古賀さんだが、現在はマネジメントの勉強を続けている。マネジメント力を身に付けることで、上田皮ふ科のスタッフや院長への貢献につながるのでは、と考えたからだ。

「人を育てていくには、信頼関係を築き愛をもって指導していくことが大切だと思う」と語る古賀さん。2年後には“愛と知識を与える神”と呼ばれるほどのマネジメントのプロになることを目標にしている。

また、古賀さんが自分自身と人生に課すミッションは「物心共に豊かになる」こと。精神的にも経済的にも自分自身が豊かになり、余裕を持つことで初めて周りの人々に興味を抱き、愛や力を与えられる。

古賀さん「なぜこのミッションかというと、自分が物心共に豊かになって、色々と与えていきたいから。自分が与えていくことでみんなを笑顔にして幸せにしたいって思うんです。なのでみんなが笑顔でいることが、私にとってとても嬉しいことなんです」

古賀さんの人生におけるキーワードは“笑顔”だ。取材の事前アンケートでも「笑顔が私の武器」と答えるほど、笑顔は古賀さんにとってのかけがえのない強みとなっている。これからも笑顔と愛をもって、家族や友人はもちろんスタッフや患者さんと積極的に関わっていきたいと考えている。

古賀さん「笑顔は仕事をしていく上でも、私が笑顔で患者様とかスタッフと接して、笑顔で反応を返してくれたら私も相手も嬉しいし、ウィンウィンな関係だなって思うので、やっぱり笑顔が良いなって思いますね。それと、やっぱり愛がないと人って動かないなって思うことがあって。やりたくない、できないって思ってても愛が原動力になれば動く、愛が動く時は不可能でも可能になるかもっていうのを、日常的によく感じています」

自分が源となる

古賀さんがコンセプト(自身の根幹)として掲げているのが「自分が源で動く。すぐ行動!」。自分が主体となってしっかりと考え、決断し、行動することで、周囲の人たちをポジティブにしたいという思いがある。

古賀さん「やりたくない嫌なことは、本当にそれをやりたいのかどうか。やりたくないと思うんだったらちゃんとその意味や意義を考えて納得してからやります。やっぱり自分で分かって行動しないと、そのことを心から楽しめないので。私は何をするにも楽しくやりたいから、自分できちんと納得してその価値を分かったうえでやりたいです、何でも」

子どもの頃の習い事や部活は戸惑いながらも楽しみを見つけられたが、30代で精神的に参ってしまう出来事が続き、ネガティブになってしまった。しかし「アチーブメントの講座を受ける」と自分自身で選択し、そこでの出会いを通じて思考を変えることができた。

古賀さん「自分が経験したことをみんなにも経験してもらうことで、何らかの気付きを得てもらえたらなっていう気持ちがあります。でも、やってって強制するものじゃないし、やっぱりその人が内発的に動いてもらえるのが一番良いので。それで、私はもう情報を与えていくしかないので、自分もそうだけど、みんなもその情報を自身で選択して、自身で決めて、自身で動いて欲しいみたいな感じです」

上田皮ふ科での仕事がとても楽しいと語ってくれた古賀さん。スタッフの間ではムードメーカーとして場をあたたかく盛り上げる明るい存在だという。1年後に再取材を行うことになっているが、次回に向けての意志を語ってもらった。

古賀さん「今の職場はすごく楽しいですね。スタッフと話すのも楽しいし、患者さんと話して色んな知らない情報を得たりだとかするのがすごく楽しいし、久しぶりに来た患者さんと会うのもすごく楽しいです。1年後はまだマネジメントの力が発揮できているか分からないんですけど、今よりも確実に力を付けていると思うので、院長やスタッフの皆さんがもっと働きやすくなれるようにマネジメント力を付けて、学習の継続をしていきます」

古賀結子さんってどんな人?

取材では研修に同席していたスタッフの皆さんに、古賀さんの普段の様子についてお話しいただく一幕も。

スタッフAさん「真面目な部分が多いんですけど、おちゃめなところもあって。分からないことがあったら、いつもすぐに分かりやすく教えてくださいます」

スタッフBさん「おしゃべりがすごい大好きな先輩だなって思ってて(笑)。患者さんから色々とお話を伺ううちに普通に世間話を始めちゃったりとか。そういうところを見ると、人と打ち解けるのがすごくお上手だなって思います」

そして最後に、院長の上田厚登先生にも古賀さんの印象についてお話しいただいた。

上田先生「古賀さんはですね、最初はミーティングとかでも端っこにいらっしゃるような、もじもじしたようなイメージがあったんですが、本当に人って変わるというか、元々そういう素質を持ってらっしゃったんでしょうね。なんか、原石というか……人の可能性ってすごいなって思っていまして。決して今みたいに前に出てお話されるような人ではなかったので、嬉しい驚きをもって拝見させていただきました」

不安を抱えて病院を訪れる多くの患者さんにとって、古賀さんのあたたかくキラキラした笑顔は心の救いとなっているはず。愛と知識の女神が目覚めるその日は、きっともうすぐだ。

『上田皮ふ科』の研修に関連する記事は、以下をご覧ください。