“中里茶農園らしさ”が込められた、特別感たっぷりの新パッケージ。

取材・写真

くじらの髭の店舗にて販売し、多くのお客さんから大好評の『中里茶農園』のそのぎ茶が、この度パッケージを大きくリニューアルすることに。シンプルな色づかいながらもおしゃれでインパクト抜群なパッケージは、自身のご褒美にはもちろん大切な人へのプレゼントにぴったりの装いだ。

新パッケージのお茶は2022年11月6日にソリッソリッソで行われる『そのぎ茶法』にてお披露目と先行販売が、そして最高の吉日“天赦日”にあたる2022年11月7日に通常販売がスタートする。中里茶農園Instagram公式LINEから注文可能なので、気になる方はぜひチェックを。

手に取りたくなるパッケージを
中里孝幸さん・真貴子さん

中里茶農園では中里孝幸さん・真貴子さんのふたりでそのぎ茶の栽培と製茶加工を長年行い、5年ほど前から小売りも始めた。これまで茶葉を包むパッケージには“そのぎ茶”と大きく銘打った既製デザインのものを使ってきたが、他のお茶農家や販売業者と被ってしまうことが多く不便を感じることもあったという。

また、Instagramでお茶づくりの様子などを発信し始めたことで県内外から注文が入り、次第に口コミで評判が広がったことで「ギフト用に欲しい」などの要望が増加。それなら中里茶農園らしさを感じるデザインで、かつ緑茶をあまり飲まない若い世代が手に取ってみたくなるパッケージに変えたいと考え始めた。

そしてパッケージを新しくする大きな転換点となったのが“茶葉の価値”だ。年々物価が上昇し経費も増え続けているにも関わらず、そのぎ茶のリーフ100gの店頭販売価格は、30年前からほとんど変わっていない。技術や風味のレベルが向上し続けている“そのぎ茶の本当の価値”に沿った値段に見合うパッケージにすることで特別感を演出し、新たなお客さんとの縁に繋がればと考えている。

孝幸さん(以下孝幸)「飲んだら絶対うまいっちゃけん、そのぎ茶って。価値のあるお茶をみんな作りよるけん。でも実際に手に取ってもらわんと飲んでもらえんから、すぐに目を引くインパクトをお茶袋で。それで飲んでみて美味しさを感じてもらってリピーターになってもらえれば嬉しい。『そのぎ茶ってすごい』っていうのを若い人にも分かってもらうにはって考えたときに、やっぱりシンプルに“そのぎ茶”って書いてあるものじゃ負けてしまうかなって、お店とかでいろんな良いお茶と一緒に並べたときに。それで、たくさんの種類のお茶と並べても負けないものを作りたいねっていうところから始まったとね」

中里茶農園らしく

これまでに見たことのない新鮮さと温かみを感じる新デザインで表現しているのは、中里茶農園やその周りの風景だ。中央辺りにある小さなピンク色の四角は農園のトレードマークである大きな桜の木が表されている。

パッケージを眺めていると、実際にはどんな風景が広がっているのだろう、どんな美味しいお茶が袋に入っているのだろうと想像がわくわく膨らむようだ。

ほうじ茶やティーバッグなどの商品パッケージも一新。どれも色合いが異なるので、違いを見比べてみるのもオススメ

この新デザインが生まれることとなったのは、孝幸さんと真貴子さんから「パッケージを新調したい」と、私たちくじらの髭を営む『一般社団法人ひとことのもの公社』へと相談を持ちかけられたことから。かねてより親交のある中里さん夫妻の明るい人柄や魅力が一番表現できるデザインの模索が始まった。

またきっかけの一つとなったのが、2022年春にソリッソリッソ隣のコインランドリー跡で開催されたアートイベント『アキヤアト akiyaato(以下アキヤアト)』である。数多くのアート作品のなかで中里さん夫婦をモデルにした絵が展示され、その温かみのある作風に強く感動したことがふたりのなかで強く印象に残ったという。

孝幸さんと真貴子さんをモデルに描かれた作品(上)は、megumiさんによるもの。

幾度かの打ち合わせののち、アキヤアトに携わっていただいた大村市のL VILLAGE(エル・ビレッジ)や佐世保市のMIINATOMACHI FACTORY(ミナトマチファクトリー)を運営する石丸徹郎さんと、ブランディングマネージャーを務める坂井佳代さんにも協力を仰ぎ新デザインが完成。北欧のテキスタイルを思わせる柔らかな雰囲気のパッケージに仕上がった。

真貴子さん(以下真貴子)「パッケージが完成したときは、可愛らしさとか愛おしさが湧いてきて……並べたときの統一感も良いなって。今までのそのぎ茶になかったようなデザインで、いよいよ始まるんだ!って感じた。もう感謝しかなかったし、これからうちにお茶を買いに来てくれるお客さんのこととか、茶葉を詰めていくときのワクワク感をイメージすると、なんかもう可愛くてしょうがないし、手ぬぐいとかトートバッグとかグッズにしても可愛かと思う。それに、私たちのことをよく知ってくれている人たちに作ってもらったことで『私たちのお茶や畑のこととかをこんな風に見てくれているんだ』って嬉しい気付きもあって」

何が書いてある?不思議なロゴ

そしてパッケージ新調にあわせて中里茶農園のロゴも初のお目見え。パッと見たときは「なんて書いてあるんだ?」と漢字に驚くものの、よくよく見てみると思わず「なるほど!」と言ってしまいそうな仕掛けが。こちらもひとこともの公社によるデザインだ。

写真にあるロゴはシールになっており、スマホやトランク、車に貼ってもおしゃれに映えそう。裏側には中里茶農園公式LINEアカウントInstagram、そしてくじらの髭QRコードが掲載されており至れり尽くせりである。

真貴子「パッケージもロゴも『これ何だろう?』ってところからコミュニケーションが始まるし、想像が膨らむし。それにロゴはシールにすることで、気軽にうちのことをのぞいてもらえるかなと。パンフレットはもらっても困ることが多いけど、これやったら裏をパッと読み取ってもらえればすぐにうちのことを分かってもらえる」

孝幸「20代の若い子からこのロゴシールを欲しい、貼りたいって言ってくれることもあって。若い世代がそう思ってくれるってことは人に見られてもおかしくないってことやけん、まずは第一関門突破、ラッキー!って思った。それでスマホとかに貼ってもらうことで自然と宣伝効果につながるし、ひょっとしたら名刺とかパンフレットよりもすごいのかなって思うし、本当に使い勝手がいい。ゆくゆくは裏のQRコードを読み込めば美味しいお茶の淹れ方を紹介する動画も作りたいね」

「私たち、次は何しよう?」を楽しみながら

今までにない特別なロゴとパッケージが完成し、新たなステージへと進む孝幸さんと真貴子さんだが、これからの展望はいかに。

孝幸「そのぎ茶全体もそうだけど今回をきっかけに中里茶農園の価値を底上げしたい。そのためには、自分たちで色んなことを発信することで中里茶農園のお茶を好きだって言ってくれるファンを増やして、イベントとかもできるようになれば。とりあえず置いとけば売れるものじゃなくて、セレクトショップの人が取り扱いたくなるようなお茶、そして、お客さんが欲しくなるお茶を作っていきたいね」

真貴子「まずはうちから盛り上げていければ相乗効果で皆がより良くなるけん、何かしら企画とかができればと思うし、色んな世代に手に取ってもらえるチャンスを作れたら。そしてうちらもただ売るだけじゃなく美味しいお茶の淹れ方とかフルーツティーとか新しい飲み方を提案して、そのぎ茶の楽しみ方の幅を広げることを伝えるっていう課題も持ちつつね。次は何する?みたいな仕掛けを自分たちで楽しみながらしていこうかなって」

そのぎ茶業界に爽やかな旋風を巻き起こしそうな中里茶農園の新たなパッケージ。ぜひ実際に手に取って、その温かみや柔らかさをあなたに体感してほしい。

「みせ」「ひと」の記事につきましては、以下の記事をご覧ください。

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