世界につながるITの架け橋を―『株式会社GlobalB』(長崎県大村市)

ITを通して、人、時間、空間あらゆるものをブリッジします

長崎県大村市に本社を構える株式会社GlobalB(グローバルビー)は山本健太郎CEO(やまもとけんたろう・左)と佐藤潤一COO(さとうじゅんいち・右)が中心となり、2017年1月25日に設立された。

GlobalBのBは『ブリッジする』が由来。ホームページには以下のように経営理念が記されている。

「わたしたちのmission わたしたちはITを通して、人、時間、空間あらゆるものをブリッジします。ブリッジとは、うめる つなぐ はぶく 円滑にする などを意味し、関わるひとたちをハッピーにするために、ブリッジし続けます。」ホームページより引用)

インバウンド向けの動画やホームページ制作からスタートしたのち、企業内の業務を円滑化するためのシステム『METOOS(ミトース)』を開発。株式会社サイボウズ、freee株式会社とパートナー契約を結び、現在は日本や香港のほかベトナム・タイ・ミャンマーにある企業の業務改善支援を行っている。

2人の出会い

中心メンバーである山本さんと佐藤さんの出会いは12年前。東長崎にある川口印刷が開催していた「長崎元気プロジェクト(長プロ)」に参加したのがきっかけだった。

山本「佐藤さんに長プロで出会って、自分が経営している(株)Anneの管理システムを制作してもらったのが最初。当時、佐藤さんは前職のウェブシステム開発を行う会社にいました」

再び2人が動き出すのは出会いから6年後の2015年のこと。佐藤さんの方から「何か一緒にやりませんか」と声をかけた。

山本「最初は日本の素晴らしい商品を世界に!と意気込んで、仲間を増やして通販をやってたけど行き詰まった。そこで、当時注目されつつあったインバウンド業界向けのホームページや動画制作に1年間取り組みました。英語を駆使して何十本も作ったなあ」

しばらくするとインバウンド事業が軌道に乗り始めたため、2017年に会社設立へと至ることとなる。

kintone(キントーン)の発見

会社設立のスタート案件で、雲仙福田屋のインバウンド向けの多言語動画とサイト制作を行ったのをきっかけに依頼が殺到。

2018年に案件や自社管理が難しくなり何か良い方法がないかと模索していた矢先、佐藤さんがサイボウズによる業務効率化システム『kintone(キントーン)』を発見した。

佐藤「最初はガントチャートで探していました。実はその頃に山本さんからkintoneの話を聞いたのですが、ピンと来なくて一度却下したんです。だけど2019年の元旦に改めてキントーンについて調べてみたら、ぴったりのシステムだ!と(笑)」

山本「夜中に急に電話が鳴って。山本さんkintone良いですよ!これで行きましょう!と熱い連絡でした(笑)」

2019年3月、kintoneを活用した事業を始めようと準備しているタイミングで、FFG(ふくおかフィナンシャルグループ)が後方支援にサイボウズを迎え、地方にICTを導入したいという話が持ち上がる。

長崎でも専門部隊を組むため「一緒にやって頂けませんか」と呼びかけがあり、夏からkintone事業スタートとなった。

タイ・ベトナム・ミャンマーへ

2019年6月、佐藤さんが正式入社すると同時にバンコクにマネジメントゲーム研修へ。バンコクは日本経済との繋がりが強く大企業との取引がしやすいこともあり、商圏の開拓がすぐに始まった。

7月には社員旅行と視察を兼ねてベトナムへ。帰国後すぐ社員の上杉朋也(うえすぎともや)さんがベトナムのジェトロ(JETRO・日本貿易振興機構)にシステム開発企業を探してもらうよう申請、面談の後にハノイのIT会社が5社選定された。

そして10月に最高技術責任者を務める埴田祥貴(はにだよしき・上写真)さんが再度ベトナムへ向かい、1ヶ月に渡って滞在。本社から送られた設計図をもとにkintone導入の開発を現地スタッフと実施した。

11月にはITベンチャー企業PIRAGO(ピラゴ)とパートナー契約を結び、ベトナムでの活動拠点が決定。ほぼ同時期にミャンマーでもウェブ開発業務の委託先が見つかり、この頃から毎月のようにタイ・ベトナム・ミャンマーを飛び回った。

サイボウズからの表彰

サイボウズのパートナー企業が表彰されるサイボウズアワード。GlobalBは多数のユーザーを抱えていること、インパクトある活動実績で九州ブロック、東南アジアブロックで数々の企業から推薦を受け、2019年度の『サイボウズニューウェーブ賞』を贈られた。

2020年4月には東京での授賞式に参加することになっていたが、すでにコロナ禍真っ最中。

山本「本当は授賞式に行きたかった。名だたる企業の皆さんに直接GlobalBを知ってもらえるチャンスでもあったのですが……。ただ、賞を頂いたのはとても嬉しかった」

小さな会社でも世界で活躍できる

GlobalBが行う主な業務はkintone、会計ソフト、チャットツールを活用し、社内のコミュニケーションを促進して仕事を円滑化するサポート。ウェブを通じて日本各地や世界から依頼が舞い込んでいる。

kintoneをベースに開発した『METOOS(経営を見通す、が由来)』は、経理・総務業務がクラウド上に置き換えられる。入力や確認作業等がかなり簡単になり、コロナ禍で推進されている在宅勤務も万全に臨みやすい。また、機能を柔軟にアレンジすることが可能なため、企業それぞれに応じたシステムの提案もできる。

2021年現在は、受注や契約のほか採用面接もインターネット上で行っており、タイオフィスにいるアナンさんはZOOMで面接したのち採用されたとのこと。特定の形にとらわれることなく、常に体制のブラッシュアップを図っている。

そして今後はkintoneをさらに活用することで便利に使えるプラグイン(オプション機能)をパッケージ化し、世界に向けて提案できるよう動いていく。

佐藤「僕らは10人位のメンバーでやっている会社ですが、日本だけに留まらず香港やタイ等でも仕事をしています。その経験を活かして何か新しいことを始めようとしている企業のお手伝いをしていきたい。小さな会社でも、世界で活躍できます。」

長崎を拠点に、ITで数多くのつながりを作ってきたGlobalBの皆さん。彼らがこれからブリッジしていく新世界はどんなに美しいものだろうか、とワクワクせずにはいられない。

ひと・ことについての詳細は以下のそれぞれの記事をご覧ください。

ひと:人の愉しさを追い求めて 『株式会社GlobalB』山本健太郎さん(大村市編)

ひと:会社の中心を担うアイデアマン 『株式会社GlobalB』佐藤潤一さん(大村市編)

こと:新しい時代の働き方を見通す 『株式会社GlobalB METOOS』(大村市編)

記事 樋口 英里
取材・写真 森 一峻

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